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20161124

日本放射線安全管理学会 平成27年度学術業績賞表彰について

 

会長 松田尚樹

 学術賞選考委員会より、 本学会誌邦文誌14巻第1号、第2号および英文誌第14巻第1号の中から平成27年度の受賞者を選考した旨報告があり、 平成28年8月11日の理事会において下記のとおり承認されましたので、お知らせいたします。

 

 

技術賞

「PET核種の製造から使用における汚染及び被曝の低減への取り組み」


日本放射線安全管理学会誌 第14巻、第2号、91-95、2015

岡山大学大自然生命科学研究支援センター 作埜 秀一

共著者 大和 恵子、花房 直志、小野 俊朗

 陽電子断層撮影(PET)を行う施設では小型サイクロトロンによるポジトロ核種の製造とホットラボ室におけるPET 製剤 (18F-FDG)の合成・精製を行う施設、設備を併せ持つことが多い。 このような施設では大放射能量のポジトロン核種を取り扱うため、従事者の被曝の低減化は重要な課題である。 作埜秀一氏はポジトロン核種の製造、PET製剤の自動合成装置による標識合成、 HPLCによる精製・純度検定の過程や途中の運搬および動物への投与・撮像等の一連の各工程の人の導線に沿って、汚染および被曝の危険性を調べた。 その結果、HPLCによる純度検定作業、 PET製剤のバイアルを運搬する作業や動物に投与する放射能量の調製作業および動物への投与作業において、 汚染や被曝の可能性が高くなることを具体的な数値を示して確認した。
 PET製剤の合成・精製は日常的に行われている作業で有り、汚染や被曝の可能性の高いところを洗い出すことにより、 被曝の低減化に繋がる研究で、価値が高いものであり、本学会にとって評価できる。


技術賞

A simple method for sampling and measurement of radiocarbon by a passive diffusion sampling technique.


Radiation Safety Management. Vol. 14 No. 1, 9-14, 2015.

Tomohiro Nagamatsu Okayama University

Co-author: Tadashi Hanafusa, Toshiro Ono

 空気中放射能濃度測定は電離則により、月に1度測定する必要がある。 しかし、これは、1ヶ月の内の1日の空気中放射能濃度を調べているに過ぎない。 そこで、永松知洋氏は月1回のポンプを用いた捕集法による空気中のC-14濃度測定とは別に、実験室に一定期間設置し、 フィルターに効率よくC-14を吸着させることができる新しい形状の拡散型サンプラーを開発し、 空気中のC-14の飛散具合を調べる方法を提案した。 本法は空気中放射濃度値を求めるものではないが、実験室におけるRIの実際の使用量と空気中のRI飛散程度を比較することができ、 今後の研究により、 ある期間におけるRI使用総量や使用回数と空気中の放射能汚染との関係について新しい知見が出てくることが期待出来る。 以上のことより、実験環境測定並びに被曝の危険性に関する研究で、価値が高いものであり、本学会にとって評価できる。

-以上-

出版物

学会誌/邦文誌(J-STAGE)
学会誌/英文誌(J-STAGE)
放射線施設廃止の確認手順と
放射能測定マニュアル
(改訂準備中)


原発事故由来の放射性物質
拡散に対する取り組み


会員の皆様へ