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令和3年度

 

最優秀論文賞・大崎賞

「The Evaluation of a Simple Measurement Method using NaI(Tl) Scintillation Survey-Meter for Radiation Safety Management of Radioactivated Armor Tiles of LHD Vacuum Vessel」

Radiation Safety Management, Vol. 20, 20-28, 2021

Makoto I. Kobayashi  National Institute for Fusion Science

Co-author: Naoyuki Suzuki, Takuya Saze, Hitoshi Miyake, Kiyohiko Nishimura, Hiroshi Hayashi, Takashi Kobuchi, Kunihiro Ogawa, Mitsutaka Isobe, Masaki Osakabe

大型ヘリカル装置の真空容器内部は数千枚の防護タイルにより覆われている。それらのタイルはプラズマからの熱や粒子により損傷を受けるため、交換の必要がある。ところが、高密度の速中性子にもさらされるため放射化される。したがって、膨大な数の防護タイルの交換に際しては、取り外したタイルについての放射線管理を伴う管理が必要となる。本研究は、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータを用いた簡易な測定方法の正当性を示し、簡易測定法による合理的な放射線管理を可能とした点、本学会として高く評価できる。


技術賞

「Survey Methodology for the Activation of Beamline Components in an Electrostatic Proton Accelerator」

Radiation Safety Management, Vol. 20, 1-8, 2021

Go Yoshida  High Energy Accelerator Research Organization (KEK)

Co-author:Hiroshi Matsumura, Hajime Nakamura, Akihiro Toyoda, Kazuyoshi Masumoto, Taichi Miura, Kimikazu Sasa, Tetsuaki Moriguchi

 本研究は、12MeVの陽子静電加速器のビームラインの放射化について検討した事例研究であるが、ビームロスと放射化量や核種との関係を明らかにするなど、加速器施設の廃止措置にかかる体系的なガイドライン作成のために有用な情報を提供している点、本学会として高く評価できる。


技術賞

「Dispersion of alpha-nuclides during Animal Experiments」

Radiation Safety Management, Vol. 20, 29-38, 2021

Kazuko Kaneda-Nakashima  Osaka University

Co-author: Zijian Zhang, Kojiro Nagata, Kenji Shirasaki, Hidetoshi Kikunaga, Tomoo Yamamura, Kazuhiro Ooe, Tadashi Watabe, Atsushi Toyoshima, Takashi Yoshimura, Atsushi Shinohara

現在、α放射体を用いた抗腫瘍薬の開発が期待されている。しかしながら、その生物学的効果の大きさ故に、その挙動の追跡を含む安全管理は重要である。本研究では、223Ra、211At、225Acといった短寿命のα線放出核種について、動物実験に投与した後の挙動を詳細に調べ、適切な措置を施すことにより、予期せぬ飛散を防ぐことができることを示した点、本学会として高く評価できる


研究奨励賞

「ポリシリカ鉄凝集剤を用いた酢酸ウラニル廃液の処理法」

日本放射線安全管理学会誌, 20巻1号, 2-5, 2021

赤司 健太  九州大学

共著者: 松石 武, 田中 純一, 檜山 敏明

 我が国には、細胞染色に使用した後の酢酸ウラニル廃液(UA廃液)を抱え、その処分ができないままに保管されている事業所が多い。本研究では、そのUA廃液についてPSI凝集剤を用いた処理を行うことにより、廃液中のウラン濃度を濃度限度以下にすることを可能とした。これは保管管理に必要なスペースの低減化につながる可能性が大きく、今後も継続的に研究を進めることでさらなる成果が期待できる。よって、本研究は本学会として研究奨励賞を授与するに値するものである。



研究奨励賞

「心臓カテーテルインターベンションに携わる看護師の水晶体被ばく ―水晶体線量の左右差に関する比較評価―」

日本放射線安全管理学会誌, 20巻2号,52-60, 2021

山田 歩実  東北大学

共著者: 大友 一輝, 佐藤 文貴, 芳賀 喜裕, 曽田 真宏, 加賀 勇治, 阿部 美津也, 加藤 砂江子, 稲葉 洋平, 千田 浩一

 IVRでは、患者と医療従事者の両者の被ばく管理が重要である。本研究は、医療従事者のうち、とかく医療現場での被ばく評価で見落とされがちな看護師に着目し、現場での動きも考慮して水晶体被ばくの線量評価を行っている点、評価に値する。今後も継続的に研究を進めることにより、種々の場面に応じた、より正確な線量評価を可能にすることが期待される。よって、本学会は本研究に対して研究奨励賞を授与することとする。



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